ジュラシック・パークから学ぶ博士の名言
映画「ジュラシック・パーク」はマイケル・クラントンによる小説で、スティーブン・スピルバーグ監督により1993年に映画化されました。
米国をはじめ日本でも世界各国でも大ヒットしました。
全世界興行収入9億1469万ドルという数字は、当時の世界歴代第1位の興行成績だったのは有名な話です。
この映画の中で非常に興味深い場面というか台詞があります。
ジェフ・ゴールドブラム演じるカオス理論の専門家イアン・マルコム博士の台詞です。
『できるかどうかに固執するあまり、すべきかどうかは考えなかった』
心に残る博士の名言でした。
ビジネスの世界でも似たような常套句が存在します。
「できない理由ばかり考えず、できる方法を考えろ」
フードビジネスに限らず、どの会社にもどの組織でも使われるフレーズです。
できない理由を考える部下はネガティブ思考で、できる方法を考える部下はポジティブ思考であると。
経営者が従業員に、上司が部下に使う常套句です。
もちろん正論だと思います。
私自身過去、組織の中でできない理由を並べ一向に行動しない部下に苛立ちをおぼえた経験もあります。
「できない理由ばかり考えず、できる方法を考えてやれ」と特に中小規模の経営者や経営幹部は部下に叱責に近い指示命令を出します。
そして実行に移されます。
しかしそれはすべて正しいのでしょうか。
経営者、特に創業者である場合、「自分の考え=過去の成功体験」に多くの場合なっています。
その経営者の「メンタルモデル」であるから当然、そこに議論の余地はありません。
確かに新しいことにチャレンジすることは大切です。
しかしその是々非々ではなく、新規事業であったり新規開発であったり、仮に些細な案件であっても、
「いいからやれ」ではなく、
「知恵と工夫でできないことはないが、それは本当にすべきかどうか」を検討したり、議論ができる環境が大切です。
「本当にすべきかどうか」も議論されず、「結果が良い場合には自分の手柄で、結果が悪い場合には他人のせいにする」という社風であったり、経営者自身がそれを行った瞬間に人心は離れてしまいます。
業績好調のご褒美は経営者自身に、従業員たちは猛烈に働くでは、今は順調に見えても決して永続的な会社にはなりません。
共創戦略研究所での討議は、このパラダイムの変革も大切にしていきます。
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