経営数字の考え方と財務分析の前提

経営をする上で経営数字を把握しないわけにはいきません。

経営者や経営幹部は勿論、社員全員が階級に応じた経営数字を把握しなければなりません。

財務、経営数字と聞くと苦手と思ってしまう自己概念が働くと、その財務の視点からの検討を排除します。

つまり戦略を立てる上で、財務の視点を見なくなってしまいます。

中小規模のフードビジネスでは特にこの傾向は強いと言えます。

 

しかしこれからの時代、明日の経営者や経営幹部は目標をどうするか、経営数字の先行指標を指し示さなければなりません。

バックミラーで後ろ(過去)の数字だけを見るのではなく、フロントビューで前(将来)の数字=先行指標を見なければなりません。

 

財務の成果とは活動の結果です。

結果はBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)で示されます。

そのBSやPLを過去の結果ではなく、将来こういったBSやPLにするといった将来像が必要です。

そして将来像の数字になるように活動していけば結果になるという考え方です。

難しいようですが、そのためには過去のBSやPLといった経営結果を分析する力がなくては出来ないということです。

 

経営数字の考え方として、財務分析の前提として、次の4つの数字が必要になります。

1.基準値・・・業界のスタンダード数字

2.比較値・・・競争相手のベンチマークによるコンパリゾン数字

3.傾向値・・・トレンド数字

4.要求値・・・必要とされる数字

この4つの数字を検討した上で経営意図、いわゆる予測値を立てなければなりません。

予測値、シミュレーション数字は単なる経営者の長年の勘所であったり、自社の既存店の数字から導くだけではこれからの時代には適応しなくなる計画数字になるということです。

 

うちの規模ではROAやROEは必要ない、過去の経験数字による勘所で良いでは、それは発展を放棄しゴーイング・コンサーン(永続)しないということです。

最低限必要な財務分析をしたうえで、予測値を検討し、先行指標を創造していくのが共創戦略MAPの財務の視点の前提です。

 

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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。