目標設定に必要なスコア=KPIで可視化する

経営者や経営幹部は、「目標設定できること」、当たり前のようで難しいことです。

目標設定とは、「スコア」=数値が必要です。

なぜ数値が必要かというと、最も可視化しやすいからです。

 

ビジョンや方針は抽象的なものが多いのが現実です。

ビジョンや方針は心意気や夢物語では実現できず、また従業員には伝わりません。

仮に心意気や夢物語が正であっても、根拠のある測定可能な指標がなければ従業員は動きようがありません。

要するにメジャメント(尺度)が必要ということです。

例えば規模の拡大を図ると経営者が号令しても、それが売上高なのか、店数なのか、客数なのか、客単価なのかはっきりさせないといけないということです。

 

組織における役割が違う以上、経営者や経営幹部が押さえるべき「スコア=数値」は従業員とは異なります。

貸借対照表から財政状態を見る。

損益計算書から経営成績を見る。

経営に携わる以上、至極当然なことなのでしょうが、あえてポイント数値を注釈なしに箇条書きに列記してみます。

 

①自己資本比率

②ROA 総資本利益率

③ROE 自己資本利益率

④ROI 投資利益率

⑤売上高利益率

⑥総資本回転率

⑦販促分配率

⑧労働分配率

⑨FLコスト

⑩BEP売上高

どれも中小規模のフードビジネスにおいて、「経営という観点」からは押さえなければならないスコアです。

 

ここで大切なことは、一例の①~⑩の計算式が分かるではなく、意味する内容がわかるのは当然のことながら、これらの指標が、明日の経営に役に立つからです。

明日の経営の指標を何にするかは、各社の自由です。

役に立つとは、要は先行指標が必要なだけであって、それは各社の経営状況や設定課題によって異なって良いのです。

 

「共創戦略MAP」はBSC(バランス・スコアカード)の指標と重複します。

必ず、KPI(キー・パフォーマンス・インジケーター)、鍵となる指標が求められます。

現場で大切にする指標と本部で重視する指標は異なって当然で、逆に同じわけがありません。

しかし中小規模のフードビジネスでは、その切り分けができていない、指標すら明確でないケースが多いので、KPIという概念を浸透させなければなりません。

 

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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。