コスト競争はラットレースに陥る

ラットレースとは、回し車の中でくるくる回るネズミに例えて、働いても働いても一向に資産が貯まらない有様のことです。

 

企業のコスト削減は勿論重要なことです。

収益が上がらない以上、ムダ・ムリ・ムラのあるコストは削減しなければなりません。

しかしコスト削減だけでは持続的に利益を増大するには十分ではなく、ラットレースに陥ります。

市場におけるコスト削減競争は、物理的な限界へと突き進んでいく競争であり、いつかは壁に突き当たるからです。

コスト削減だけに邁進する企業は、いずれ自分で自分の首をしめることになりかねないという認識は、厳しい経営状態の時こそ経営者や経営幹部は持たなければなりません。

 

 

企業は製品やサービスに新しい価値を付加することで収益を維持し、上げなければなりません。

それにはやはり現状の最適化であるベスト・プラクティスだけを追求しても将来はありません。

経営者や経営幹部は「ネクスト・プラクティス」=新しい付加価値の創造に焦点を当てる必要があります。

 

ネクスト・プラクティスは従来の知識だけでは対処できません。

新しい知識やパラダイムの変化が必ず必要となります。

現状分析的に理解するには限界があり、コスト削減が限界へと突き進むことに同様です。

 

成長戦略を追求したい組織に必要な考え方は「ネクスト・プラクティス」です。

1.将来どうなりたいと強く願い望こと、願望です。

希望や志と言ってもよいでしょう。

2.今までのゲームのルールを変えること。

新しい戦略や、ビジネスモデルを開発するためには、恐れずルール変更に挑戦しなければなりません。

3.テコとする資源の確保

新しい戦略で成功するためには、何をテコとして成功するのかの確認と確保が必要です。

 

小さな会社、中小規模のフードビジネスこそ、既成概念にとらわれすぎる傾向が強く、上位者のお仕着せによる戦略が中途半端に実行されています。

今こそ、「共に創る」成長戦略で「ネクスト・プラクティス」をデザインして、実行に移すフードビジネスが永続できる業界の勝ち組になります。