戦略の分析的アプローチ③-価値連鎖

戦略の分析的アプローチは、

1.企業(会社)内外の環境分析に始まり、企業戦略(全社戦略)を意思決定し

2.戦略事業単位(SBU)に競争戦略を意思決定し

3.そして「市場内ポジションの意思決定」へと移ります

競争戦略の結果、

①最終的にどのような市場にアクセスすべきなのか

②その市場に具体的にどのような「マーケティング戦略」が必要なのか

を意思決定しなければなりません。

 

「マーケティング戦略」とは「機能戦略」であり、上位戦略(企業戦略や競争戦略)を実行するための具体的な方法論にあたります。

また競争戦略やマーケティング戦略を効果的に実践するためには以下の3つが必要となります。

①自社内外の組織を適正に設計すること

「価値連鎖」の考え方を持つこと

③組織のリソース(資源や資産)を分析すること

 

②の「価値連鎖」はさらに2つの見方に区別されます。

1)自社を含む流通経路全体を強みと弱みを分析する見方

2)自社内の開発、製造、そして販売などの諸機能の強みと弱みを分析する見方

なぜ、「価値連鎖」という概念があるかと言えば、ひとえに市場における競合他社との競争に負けないためです。

企業(会社)の事業活動は、1)自社を含む流通経路と2)自社内の諸機能、のすべてが強みを発揮し、個々が協働で成り立っています。

 

「価値連鎖」で競争に負けないためには、

1.競争優位を実現するために自社内外の強みと弱みを分析すること

2.弱みの影響は排除すること

3.強みを発揮できる仕組みを設計すること

となります。

ということは、「価値連鎖」の分析は何か似ており、同等の価値(重要性)を持ちます。

それは「SWOT分析」に他なりません。

市場内ポジションを意思決定する上での「市場」そのものが外部環境だからです。

 

中小規模のフードビジネスにおいて、SWOT分析から環境分析はしたけれど、強みの協働である「価値連鎖」の概念は中々浸透していないかもしれません。

しかし、この協働とは「どういった仕組みにしますか?」という次のステップにつながる大切なものなのです。

 

戦略の分析的アプローチ④-組織と人事ポリシー