飲食業は月末の食材棚卸だけでなく、経営課題の棚卸も必要

以前、環境変化の激しい経営状況の下では、組織全体が同じベクトル(方向)に向かって活動していくためには、経営者のトップダウンの号令型「戦略コミュニケーション」だけでは不十分と述べました。

経営者の考えた「経営戦略」を組織全体に浸透させたいのであれば、経営者自らが「戦略コミュニケーション」の意義を理解し、激変する環境変化や業界の最新動向を読み解くことが必要不可欠となります。

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では、そのことは自社内はどうなのか、というセルフチェックを以下の20項目で視てみましょう。

1.企業戦略(全社戦略)と、働く従業員の個別目標(業績含む)のリンク(つながり)は強化されているのか

2.会社(経営者)の財務的な目標と、各部門長(責任者)の戦略のつながりは、はたしてあるのか

3.戦略目標を立てたけれど、その目標が計数化されており、進捗状況を従業員が確認できる仕組みはあるのか

4.業績評価指標(KPI)なるものが社内にあり、それは経営戦略に基づいているか

5.部門内での従業員の業務の位置づけ(役割)は明確になっているか

6.各部門の事業戦略と目標は、経営戦略とバランスはとれているか

7.経営戦略に対する従業員の理解は深まっているか

8.部門横断的な戦略の共有や理解、すなわち、他の関連部門、部署とも連携しているか

9.財務目標だけでなく、非財務的な目標に対して、従業員への浸透が高まっているか

10.戦略に対して、従業員の末端まで理解や共有が推進されているか

11.戦略の顧客の視点を、従業員が強く意識することによって、商品やサービスの競争力が向上しているか

12.業務プロセスが改善され、生産性の向上やコスト削減が実現できているか

13.従業員の意思決定のよりどころが明確になっているか

14.目標管理制度(個人の業績評価)が従業員に浸透されているか

15.組織の横断的コミュニケーションがが向上しているか

(例えば、人間関係の円滑性、チームワーク、リーダーシップなど)

16.組織(他部門、他SBU、協力会社など)間の業務連携が向上しているか

17.経営戦略の達成度によって、従業員の業績評価がおこなわれているか

18.従業員の行動規範が明確になっているか

19.従業員の顧客サービスに対する質が向上しているか

20.従業員のモチベーションはアップしているか

 

5…向上した

4…やや向上した

3…変わらない

2…やや悪化した

1…悪化した

という評価点を付けてみると、経営者の「戦略コミュニケーション」の改善項目の課題の棚卸になります。

点数が何点だったではなく、どの項目が弱みになっていますか。

 

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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。