福岡市でフードビジネスに参入する場合⑫-AIDMA

前回(⑩⑪回)までで、「プロモーション戦略」として消費者と「コミュニケーション」を図ると、消費者は「反応」という行動を取ることが分かりました。

この消費者の反応には、いくつかのモデルがありますが、ここではごく簡単に代表的なものだけを。

いずれにしても、どのモデルも「認知」してから「関心」を持ったり、「記憶」したり(情動)して、それから「行動」するというプロセスをたどることに違いはありません。

 

「消費者反応プロセスモデル」で最も一般的に知られているものは、今更ながら「AIDMAモデル」です。

Attention ➡ Interest ➡ Desire ➡ Memory ➡ Action というプロセスの頭文字をとって「AIDMA」(アイドマ)と呼ばれています。

「注意」➡「関心」➡「欲求」➡「記憶」➡「行動」というプロセスです。

① 消費者へ企業が何らかの情報提供をした場合、消費者はまずそれに注意(Attention)を払う

② そして注意が払われると次には関心(Interest)を示す

③ 関心が示されてその製品のことを知ると欲しいという欲求(Desire)が発生する

④ そこですぐ購買という行動に出る場合もあるが、多くの場合はいったんそれを記憶(Memory)する

⑤ そして考えた結果、購買という行動(Action)を起こす

というプロセスです。

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「AIDMAモデル」は消費者の反応プロセスを明確にし、各段階においてどのようなプロモーションを行えば効果的かを明確に示すことができるので、「プロモーション戦略」ではよく用いられるモデルです。

今では、インターネットの普及に伴って、「AISASモデル」の妥当性が提唱されるようにもなっています。

これは、大手広告代理店D社が提唱した購買行動プロセスです。

Attention ➡ Interest ➡ Search ➡ Action ➡ Share というプロセスの頭文字をとって「AISAS」(アイサス)と呼ばれています。

「注意」➡「関心」➡「検索」➡「購買」➡「情報共有」というプロセスです。

 

補足的に追加するならば、「新商品の採用モデル」は、

「知名」➡「関心」➡「評価」➡「試用」➡「採用」

「情報処理モデル」は、

「提示」➡「注目」➡「理解」➡「同意」➡「記憶」➡「行動」

というそれぞれの消費者の反応プロセスをたどります。

 

中小規模のフードビジネスや個人の飲食店経営において、こうした「消費者の反応プロセス」が、小難しい理論として避けられていることは、マーケティングにおける「弱み」になります。

今までの経営者の直感と、ひらめきという名の思いつきでは、これからの環境変化に対応できません。

裏返して言えば、成長を遂げている企業(会社)は、経営者の直感が実はおのずと「消費者の反応プロセス」を考えた「プロモーション戦略」になっているということです。

 

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