コンサルティングもフードビジネスも「専門性」が命綱

私はよく「専門外」のことは多くを語らない(語れない)という「立ち位置」の話をします。

このNPCコラムでも時々、

① 私は「事業承継」や「IPO」を専門分野とするコンサルタントではありませんので、専門外はごくごく簡単に

② ややテクニック論の領域に入りますが、私はWEB集客専門のコンサルタントではありません。SEO対策やSNSの作り込みなどは、申し訳ありませんが別のコンテンツを検索されて下さい。

などなど。

 

よく同業のコンサルタントの方々で、「私は業界業種問わず、経営全般何でもできます」という優秀なコンサルタントの方がいらっしゃいます。

憧れますが、私は弱者なコンサルタントですし、「何でも」出来ません。

私からすると「何でもできる」とは、「何も強くない」という裏返しと勝手に解釈しています。

「これは出来るけれど、ほかは出来ない(得意ではない、分からない)」が私の立ち位置です。

飲食業も同じではないでしょうか。

 

今日は、家族が中華料理を食べたいと言った時に、「和洋折衷、中華にエスニック何でも美味しいと言われるお店」よりも、「四川料理の中華専門店」と言われるお店ほうが、中華料理を食べたい時の選択肢としては強いのではないでしょうか。

逆に、家族三世帯で外食に行く場合に、いくら子どもが好きだからと言って、専門化されすぎたお店を選ばずに、○食系のファミリーレストランを選択するでしょう。

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以前のコラムでも書きましたが、中小規模のフードビジネスや個人の飲食店経営において、「専門化」「希少性」「小型化」はキーワードとなっています。

別テーマの「パン屋さん開業」のコラムの中で何度も出てきた、「付加価値」「こだわり」「魅力あるコンテンツ」も同様です。

 

今の飲食店経営のおいて、今後ますます「専門化」は加速化されていきます。

居酒屋業態の苦戦が続き、〇〇に特化された「〇〇バル」と呼ばれる専門型バル業態が現在は繁盛しています。

私はよく、縦軸に「価格帯」、横軸に「業態」のマトリックスで整理をします。

価格帯を「高・中・低」とし、業態を「和・洋・中」と大雑把にそれぞれ3つに分けると、ちょうど野球のストライクゾーンのように、9マスに分かれます。

 

以前、尊敬するお一人の神山泉先生のセミナーに参加した時も、「『和食の高単価』業態は希少で、なかなかチェーン店は手付けが進まない」と仰っていました。

その理由は様々あるでしょうが、実際に個人店や小規模事業者の展開領域です。

 

上記の9マスは最も大きなマトリックスで、さらに独自で縦軸・横軸ともに細分化すれば、自店の立ち位置やこだわらなければならない「強み」、競合他社の「脅威」の部分などが見えてきます。

飲食店経営を中長期的に成功させ続けるためには、予め時間の進行とともに変化する「業態のマトリックス」を描き、業態の見直しや新規開発を行わなければなりません。

 

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