優秀な経営者の暗黙知を形式知に変換すれば

組織全体で、「経営戦略目標」を「KPI(重要業績評価指標)」化して、「因果関係」をしっかり確認しながら具体的な施策に落とし込むと、目標の達成度を数字で示すことによって、管理者にとっても従業員にとっても、業績を客観的に測定できるようになります。

 

さらに、仮に目標の達成度に問題がある場合は、施策を見直すということで軌道修正が出来ます。

マネジメントの基本である「PDCAサイクル」そのものとなります。

目標達成の方法を確保するという、「PDCAサイクル」=「Plan➡Do➡Check➡Action」の仕組みを、組織全体の経営管理にすべての面で展開できるというのが「戦略MAP」+「スコアカード」と言えます。

 

「戦略MAP」は、4つの視点間の「因果関係」を表現したまさに地図(MAP)であり、「経営戦略」を表現する有力な手段の一つであることは間違いありません。

「戦略MAP」に基づいて展開された戦略目標の達成のシナリオは、経営戦略の実現性が高いだけではなく、PDCAサイクルにより迅速な見直しができる強力なツールと言えます。

そして組織階層に沿った戦略目標とKPI(重要業績評価指標)は、因果関係さえしっかり組まれてさえいれば、全社の「経営戦略」を組織内に浸透させる「戦略コミュニケーション」の機能を支えます。

 

実は、「バランス・スコアカード」にしても、その一部の「戦略MAP」にしても、優秀な経営者からすれば至極当たり前のことです。

決して新しい経営理論でもレクチャーを受ける仕組みでもないと考えられるでしょう。

「そんなことは分かっているし、実際うちの会社では前からやっている」と。

しかし、それは成功してきた経営者は長年の経験に基づく実績であり、また、経営者はある意味天才(天賦の才能をもつ)だからです。

簡単に他人が模倣(真似)できない「暗黙知」があるのです。

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この天賦の才能ともいえる経営者の「暗黙知」は大変素晴らしいものですが、残念なことに従業員が同様に実行は出来ないのです。

従業員が経営者同様に、すべての能力を代替できていれば何の苦労もありません。

しかし、出来ないからどうするかを考えなくてはなりません。

 

共に創る「共創戦略MAP」は、優秀な経営者が持っていた「暗黙知」を、形である「形式知」に変換するものです。

そのことによって従業員全員が「戦略マネジメント」へ「可視化」して参加します。

そして、今までより少ない労力と時間でビジョンを実現し、会社を望ましい方向へ導くツールです。

 

中小規模のフードビジネスにおいて、より多くの従業員が「経営戦略」を理解し、経営戦略の策定や実行、見直しと言ったプロセスに参加することは経営者を実は「楽」にするものです。

そして、経営者や経営幹部だけでは描き切れなかった「戦略」が展開できる可能性を大いに秘めた魅力あるツールです。

 

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