売上増加を目標に、繁忙期の営業を終えてみて
中小規模のフードビジネスや個人の飲食店経営において、売上増加を図る時に、「売上=来客数×客単価」から、来客数を伸ばすのか?客単価を上げるのか?がよく論ぜられます。
この議論になると持論を展開される経営者の方も多く、また結局は会社の上位者の意見によって決まってしまいます。
どちらが「正しい」のかを論ずるのではなく、自社の現状にそって、ふさわしい「道筋」による順番付けが大切です。
BEP(損益分岐点売上高)に届かない時、売上を上げるのか?販管費を下げるのか?の議論も同様です。
順番付けとは「優先順位」をつけることで、どこから「先にやる」かです。
それはあくまでも「全体像」をとらえてからの話です。
経営者の持論や直感に固執することなく、「改善プラン」、「シナリオ」、「ロードマップ」といった全体像や「道筋」を描くことが先で、それがなければほとんどの方が、「来客数を伸ばすことによって売上を上げる」に終始します。
売上を増加させるため、客数を伸ばすために、その集客策をひねり出すことに躍起になっているだけでは成果は出ません。
また言葉一つで「来客数」は増加するものではありません。
集客による売上UPには、販売促進や広告宣伝とは全く異なるアプローチがあります。
それは「顧客ストレスの排除」です。
顧客の深層心理、いわゆる「顧客ストレスの排除」が「販売力UP」につながります。
「販売力」とは、1時間に何名の顧客にストレスなく対応しているかどうかです。
現実的に、不振店とは来客数でも客単価でもなく、わざわざご来店して頂いたお客様を再来店どころか、二度と利用しないお客様にお店側が仕向けているとも言えます。
不振店の原因は「顧客ストレス」が90%を占めます。
さらにその80%は以上は、「提供時間」に関する不満が多いのです。
店舗で働く従業員が知らないうちに、顧客が使いづらいお店にしていることが多いことを再認識しなければ、来客数か客単価かの議論をしても意味がありません。
「顧客ストレス」を排除することに目を向ければ、結果、再来店による客数増加、満足度向上による皿数の増加やおすすめメニューの注文で客単価UPにつながります。
「改善プラン」、「シナリオ」、「ロードマップ」といった「戦略MAP」を描き、すべきことの順番付けを行えば、必ず成果につながります。
年の瀬の繁忙期にうかがった多くのお店で、同じような現象をお見かけしましたので、改めての加筆投稿です。
自社の料理提供時間や入口への気づき、予約の電話対応など、多くの当たり前の事が見過ごされている気がしました。
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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。