属性による人財類型の区分①
自社内に次の人財が育っていない場合、企業の規模の大小にかかわらず、現在の組織を変革させようと外部から人財を探すのは当然なことです。
他社での経験や実績が豊富な人財をスカウトやヘッドハンティングして、脆弱な組織を強固なものにすることは、多くの中小規模の会社ではみられることと述べました。
現在発揮している思考や行動様式の特性傾向と、組織の中で機能できる人財像としての両面からその特徴を測定した結果の4属性38項目を「属性別の特徴①~④」で例にあげました。
その項目から以下の6つの人財類型に区分することが出来ます。
職務の領域が総合的か専門的か、影響の領域がチームレベルか組織レベルかによって分類されます。
まずは6つのうち3つの人財類型は、
1.スーパーバイザー人財
①定義
人のマネジメントを通じて組織(部門)のパフォーマンスを上げるために、業務プロセスの効率性を高める諸施策を打つ人財
②主要な役割
組織全体の戦略を自部門へ翻訳し、対面関係で部下に明確な方向性とゴールを提示すること
2.マネジャー人財
①定義
現状にとらわれずに事業を成功させるポイントを見抜き、チャレンジングな組織(部門)の将来ビジョンを描き、人に影響を与えて実践する人財
②主要な役割
戦略を策定し、実践に移すために、チームメンバーの個性を引き出すと共にメンバー間の葛藤を解決し、協働性を発揮する組織(職場)風土をつくること
3.リーダー人財
①定義
境界(組織、業界、国境、時間など)を越えて業界・業種をリードするような将来のビジネスの展望を描き、実践する人財
②主要な役割
次の時代に必要な中核的能力を明示し、組織成長を生む行動をリードすると共に、社会に対する高潔性を保ち、組織的学習を通じて組織活動の質を高めること
これら3つの人財類型は、職務の領域が総合的な人財で、リーダー人財が一番組織度が高いと言えます。
福岡市・北九州市の商圏だけでは当然人財は限られます。
首都圏で勤務するUターン転職人財も視野に入れる中で、首都圏で活躍された経験豊富な人財をどう自社の組織で即戦力とするのかは重要なポイントです。
自社に必要な戦力はゼネラリストなのか、スペシャリストなのか、適材適所で人財を補強することを中小規模のフードビジネスは往々にして見誤ることがあるので、その人財の役割をしっかり把握することが大切です