課題展開能力と課題遂行能力の評価

「課題展開能力」とは、自ら課題を発見し、解決の見通しを創出する力です。

個人自らが課題解決していく能力を評価する物差しです。

 

「課題展開能力」には、課題形成力と課題処理力の2つの視点があります。

1.課題形成力

①情報収集力・・・多くの視点から、問題解決に必要と思われるデータを探り出し、確認する力

②分析力・・・問題の所在を把握し、事実関係から物事の本質を捉えていく力

③構想力・・・不確実な状況の中で、先を見通し、方針やビジョンを打ち出していく力

2.課題処理力

④手順力・・・課題解決に必要ないくつかの事柄を体系的に組み立て、具体的な手順を構成する力

⑤発想力・・・従来にない新たな対応策を作り出す力

⑥意思決定力・・・いくつかの対応策の中から、主体的意思うを持ってタイミングを失わず最善策を選択する力

 

一方、「課題遂行能力」とは、課題発見、解決に向けて人と自らをリードする力です。

個人が集団を巻き込んで課題解決していく能力の物差しです。

 

「課題遂行能力」には、集団への働きかけ力、個人への働きかけ力、自律性の3つの視点があります。

3.集団への働きかけ力

⑦統率力・・・集団の状況を理解した上で、集団の目標・規範を設定し、課題に向けて集団全体を方向付け、引っ張っていく力

⑧調整力・・・集団の状況を理解した上で、全体の調和をとってグループを運営していく力

4.個人への働きかけ力

⑨説得力・・・自分の意思を的確に伝え、異なる意見を持つ相手にも柔軟に対応して、納得させる力

⑩他者理解力・・・他者の気持ちや状況をつかんで、援助したり動機付けていく力

5.自律性

⑪積極性・・・課題に率先して取り組み、活発な言動をとっていく姿勢

⑫強靭性・・・失敗や反論にくじけず、最後まで粘り強く取り組んでいく姿勢

 

この「課題展開能力」と「課題遂行能力」の12項目を5点満点でセルフチェックしてみると、課題解決力の側面からの自己の強みと弱みがわかるかもしれません。

また人財育成プログラムの評価項目の参考になるかもしれません。