競合他社の参入をどう阻むかを考える

企業(会社)の業績は、成長率シェアだけでは決まらず、必ず「競争戦略」に左右されます。

それは、ほとんどすべての業界の中で複数の「戦略グループ」が存在するからです。

そして、「市場=戦略グループ」を構成する各企業(会社)は、主に次の4つで他の「戦略グループ」の企業(会社)との戦略的な「違い」を発揮しようとします。

 

① 製品・・・・・製品の品質や仕様・ブランド・アフターサービスなどの違い

② 価格・・・・・低価格なのか、高価格なのかなどの違い

③ 流通経路・・・通信販売か店舗販売かなど(例えば店舗販売であれば、量販店か専門店か)の違い、あるいは販売エリアの違いなど

④ 販売促進・・・広告宣伝の手段、展示会での訴求の有無などの違い

です。

 

一般的に「マーケティングミックス」の中でもっとも有名な「4P」のことです。

① 製品はProduct、② 価格はPrice、④ プロモーションはPromotion、③ プレイスはPlaceで、その4つのPの頭文字をとり「4P」で、プレイスに関しては最近はチャネル戦略と言われることが多いようです。

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「マーケティングミックス」に関しては、また別枠で詳しくみないと、ここでは書ききれません。

ただ、簡潔に申し上げると「マーケティング戦略」とは、マーケティング環境分析から、マーケティング機会を発見し、マーケティング目的を明確することです。

そして、その目的に向かって標的となる「市場」を選定し、その「標的市場」に対して最適なマーケティングミックスを構築するというプロセスをたどります。

 

さて、個々である企業(会社)は、自社がこの標的となる「市場(=戦略グループ)」を選定しても、そこには必ず他社が参入してくることを想定しておかなければなりません。

他社の参入パターンは2つで、

① 業界の外から新たに参入してくる場合

② 同一業界内の別の「戦略グループ」から参入してくる場合

があります。

フードビジネスにおいては、②の参入パターンが圧倒的に多いです。

 

「戦略グループ」内の各企業(会社)は、自社がいる「戦略グループ」への参入をどのようにして阻むかを考えなければなりません。

逆に参入が起こりにくい「戦略グループ」とは、潜在的に高い収益性を維持し続けることが可能です。

 

業界の外から新たに参入してしてくる場合の「困難さ」「参入障壁」と呼び、同一業界内の別の「戦略グループ」から参入してくる場合の「困難さ」「移動障壁」と呼びます。

フードビジネスは、他の業種に比べ「参入障壁」も「移動障壁」もどちらも低く、容易に参入できることをまずはしっかり理解しておかなければ「競争戦略」にはつながりません。

 

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