外部環境動向モデルにおけるミクロ環境とは

外部環境動向のモデルとして、まず中心に「自組織」があります。

その「自組織」=企業を取り巻く周辺環境がミクロ環境となります。

ミクロ環境は、企業にとってある程度は統制(コントロール)出来ます。

一般的には、市場、顧客、競争、技術、供給、構造などの大別されます。

ミクロ環境は直接的環境であったり、自組織に影響を与える環境であったり、業界動向といえます。

 

その外側にある環境がマクロ環境になります。

経済、社会、技術、政治に大別され、企業にとっては統制(コントロール)できません。

間接的環境であり、業界に影響を与える環境であり、業界をとりまく環境です。

 

ミクロ環境を分析し、自組織に活かすには様々な手法や理論がありますが、中小規模のフードビジネスで少し分かりやすくポイントを列記すると、

 

「顧客」においては

1.顧客のタイプ

①買い手の人口統計的特性 (法人の場合、業界におけるユーザータイプ)

②ライフスタイル(生活様式)や生き方 (法人の場合、上位戦略)

③完全固定顧客

2.購入のプロセス

①直接購入者、意思決定者、影響のある人

②購入意思決定プロセス

3.量や時期

①一人当たり、一社当たりの購入量

②購買頻度、タイミング

③購買習慣

4.購入目的

①商製品の重要度(なければなくて済ませられるものか)

②顧客における商製品の位置づけ

③商製品の使用方法、真の購入目的

5.期待価値

①顧客ニーズと満足要因

②顧客の経験と学習およびそのスピード

③スイッチングの条件

④新規購入や繰り返し購入の理由

6.支払能力、支払条件、信用度合

 

「市場」においては、

1.市場の大きさ(金額と量)

2.成長率(市場全体とセグメントごと)

3.需要の弾力性の度合い(価格、サービス、商製品の特徴など)

4.周期変動(季節変動、景気動向など)

5.価格傾向

6.セグメントの基準と大きさ(顧客タイプ、立地、価格帯、商製品タイプ、決定者や決定基準、顧客の購入目的別など)

があげられます。

 

マーケティングとは、「売れない理由を分析し、売れる仕組みにすること」と捉えたほうが理解しやすく、規模の大小にかかわらず、フードビジネスにおいて中短期の戦略にもミクロ環境分析は欠かせません。

 

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