組織におけるリーダーシップは人財育成そのもの
効果的なリーダーシップを発揮するのに重要なことは「自己への気づき」です。
専門的には、「自己概念」という円A と、「経験する自己」という円Bの重なる領域Cを指します。
上級管理者になればなるほど、上司からのフィードバックが少なくなります。
したがって、自己への気づきが重要となります。
自己概念の拡大と変革とは、新しい自分の発見や行動の修正、すなわち自己への気づきによるものです。
組織においてリーダーシップを発揮するうえでも、メンタルモデルにとらわれず、自己概念の拡大と変革が大切です。
同様に、「つもりの自分」と「はた目の自分」があります。
はた目とは組織における上司や部下です。
これも「つもりの自分」という円Aと、「はた目の自分」という円Bが重なり合う領域Cが存在します。
もちろん重なり合わない部分はギャップということになります。
しかし、ここでは一致する(重なり合う領域)部分やギャップが、
①良い悪いではない
②一致させるかどうかではない
まずは、一旦みてみる、そしてWHYです。
なぜ、そう見られるのか?
じっくり自分を振り返るための手順としては、
①日常の職場において思い当たる事実から自分の行動特徴を明らかにする
事実とは、どんな場面で、誰に対して、何をしているか、言っているかです。
②それを強みと弱みに分けてみる
③どんな特徴があるのか、そのスタイルやパターンは(=行動特徴)
上記2つの重なり合う円の事例のように、リーダーシップを向上させるには、
1.他者を鏡にする
2.自分の「行動」「その時の考え」「それらの影響」を点検する
3.望ましい状態とそのための行動を見直し、新たな行動をとっていく
ことが大切です。
優良組織を創造し、永続させていくための必要条件の3つうちの1つに「経営者のリーダーシップ」がありました。(NPCコラム:ゴーイング・コンサーンとは、優良組織の創造と永続)
会社における経営者や経営幹部のリーダーシップはもとより、「共に創る」というコンセプトのプロジェクトでは、ひとり一人のリーダーシップが求められます。
共創戦略研究所のプロジェクトで「共創戦略MAP」を討議するときは、自由闊達な意見やアイデアが求められ、その提案できる権利を得ます。
しかしそれは自己を押し通す場ではなく、他者との協働による戦略立案の検討の場です。
組織力が弱い中小規模のフードビジネスこそ、共創による戦略立案と同時に、従業員のリーダーシップも向上するという人財育成が必要です。