会議体における4つの禁じ手

会社には様々な会議体があります。

取締役会や経営会議など組織化された企業は別にしても、まだ組織が脆弱で規模が小さな会社では、この会議体が社内に混乱を招き、幹部社員や従業員の士気を下げることになります。

本来、単なる連絡通達の場でなく、発見された問題の課題を設定し、改善していくための場である会議体が、逆に社員のモチベーションを下げることになりかねないので注意が必要です。

 

中小規模のフードビジネスで、まだ組織がぜい弱で規模が小さな会社は、経営者やオーナー自らが会議の議長であり進行役でもあります。

気を付けなければならないことは、

1.進行役の独りよがり

①自分が用意してきたプロセスやルールを押し付け、自由闊達な意見が出ない

②本来メンバーが行うべき作業までも一人でやってしまい、メンバーは傍観するのみ

③気に入らない言動に感情的にな対応をし、叱責に変わる

 

2.進行役の誘導

④建設的な意見が出ても、自身の当初の落とし所に向けて結論を誘導する

⑤ある特定の意見を強調もしくは軽視する

⑥メンバーの発言を自分の都合のよいように歪曲してまとめる、或いは記録する

⑦対立する建設的な意見に対して中立性に欠ける介入をする

 

3.進行役の場任せ

⑧論点がずれているのに修正もしないで、結局自らが問題を先送りにする

⑨メンバーの提案を何でも受け入れてしまい、結論が出ない

⑩タイムマネジメントの必要性を説きながら、自らが時間の管理が出来ていない

 

4.見て見ぬふり

⑪発言力の強い幹部や問題児に気づいていながら放置しておく

⑫自らが雑談を混ぜることによって、会議が脱線状態であっても修正しない

 

経営者やオーナー自らが会議体の主幹の場合、ただでさえ活発な意見が出にくく、①~⑫のような会議という場のデザインをしてしまうと、組織はより沈滞化します。

「共創」の弊害となる悪しき慣習は、経営者やオーナーそして経営幹部など、発言力が強い人ほど常日頃から意識しておかなければなりません。