「共創戦略MAP」は自分の頭で考える集合体
戦略MAPを「共に創る」ことで、本当に経営の役に立つのかという疑問がある場合。
この疑問がある限り、「共創戦略MAP」の導入は全く意味がありません。
仮に経営TOPがお仕着せ的に会社に導入しても決して成功しません。
なぜならば参加したメンバーが知恵を絞らず、そしてただ出来上がった戦略MAPを眺め、良し悪しを評論するのでは、ほかの戦略立案の選択肢を選べば良いわけだからです。
「共創戦略MAP」の成果は、「共に創る」という過程でその成果はすでに表れます。
その時々に発生した問題の火消しや火の粉を振り払う生産性の低い仕事ではなく、企業文化さえも変革しようという本質さえ理解できれば、役に立つかではなく、これ以上やりがいのある仕事はないはずです。
「共に創る」という手段を用い、創るのは会社にイノベーションを起こす、参加メンバーを巻き込んだ「戦略のシナリオ創り」なのですから。
ただし、「戦略MAP」を作成する時に、注意しなければならないことが2つあります。
1.自分たちの頭で考え、まずは作成すること
戦略とはなにか、企業理念の定義とはという「学習」をしても先に進みません。
「学習」が意味がないのではなく、「学習」は作成してみた「戦略MAP」を後からブラッシュUPさせれば良いだけです。
まずは、頭に頭の中にあるものを形にしてみることが大切です。
2.自分の頭で考えず、よそから事例を引っ張ってこないこと
書籍やWEBのコンテンツを検索すれば、戦略立案の事例は無数にあります。
その事例を引用すれば楽だし、もっともらしく思えるからです。
「戦略MAP」を「共に創る」とは、メンバーそれぞれの頭の中にある未だ表現化、文字化されていないものを表舞台に出すことです。
メンバーの頭の中には、オリジナルの英知があり、それはそれぞれの役割、ポジションで長年培った英知です。
会社が他社と異なるように、会社の戦略、戦術が他社を模倣するだけでは会社の未来はありません。
中小規模のフードビジネスでは、ややもすると「守破離」という名のもとに、実は模倣どまりという例が少なくありません。
経営者にとっては「守破離」、しかし従業員にとっては単なる「よその模倣」、そして会社は「ちぐはぐ」。
これではベクトルを合わせるどことか、温度差だけを生むことに他なりません。
「共創戦略MAP」は経営者と従業員の「ベクトルを合わせる」ことに高い効果を発揮します。