市場にアクセスできていないフードビジネスとは
企業(会社)は「市場にアクセス」し、商製品やサービスを販売することで収益をあげなければなりません。
1.誰に
2.何を
3.どのように
提供するか、それは事業ドメイン(領域)の3次元軸と同じで、それを具体的にどのように市場にアクセスできるかを「考える」ことが「マーケティング戦略」です。
マーケティング戦略を考えるには、市場全体がどのようなタイプの市場に区分できるのかを検討しなければなりません。
例えば、飲食業の居酒屋業態であれば、学生などの若者向きなのか、サラリーマン向けなのか年齢で区切ることができます。
またサラリーマンは、日常使いなのか接待向けなのか利用シーンで区切ることもできます。
他にも様々な区分基準で区分ることができます。
この市場をある基準でいくつかに区分することを「市場の細分化」といい、市場細分化によって区分された一つひとつの市場を「セグメント」と呼びます。
企業は、自社が戦略を立てやすいような「細分化基準」で市場をセグメントに分け、そのうちのいくつのセグメントが、自社の事業対象となるターゲット(標的)市場として選定するかを考えることが重要です。
そこで、「ターゲットマーケティング」というマーケティング戦略が採用されます。
消費者のニーズが多様化している昨今、市場全体に一つの商製品やサービスをかぶせて展開することは現実的ではなく、性質の異なるターゲット市場ごとに「ターゲットマーケティング」戦略を展開するのが望ましい言えます。
自社にとって有益な標的市場が選定されると、その市場に対して効果的な「マーケティングミックス」が展開していきます。
マーケティングミックスとは、
①製品
②価格
③プロモーション(広告宣伝など)
④プレイス(流通経路など)
の4つを選定された標的市場において、適正に組み合わせることです。
マーケティング戦略の別の側面は、
①市場細分化は、市場を評価することなので、外部環境分析に等しい
②ターゲット市場の選定は、自社が事業展開できる範囲でなければならないので内部環境分析に等しい
ということは、これも「価値連鎖」同様、「SWOT分析」に同じといえ、いかにSWOT分析が重要かが分かります。
中小規模のフードビジネスにおいて、規模が拡大しているにも関わらず、過去の成功体験だけに基づき、短絡的な販促方法を繰り返すケースをよく見かけます。
例えば、マスメディアへのリリース、ターゲット化されていないSNSへの情報発信、折込チラシなどは販促の一手段でありプロモーションにしか過ぎません。
それは、一過性のオープン景気で、効果も短期間化されています。
自社の業態やお店が「どのように市場へアクセスする」かを考えなければなりません。
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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。