ビジネスシンキングの具体的な手法①-分ける
中小規模のフードビジネスにおいて中核を担う人々には、論理的思考である「ビジネスシンキング」は非常に大切で、是非とも身に付けたい「ビジネスシンキング」の手法は6つでした。
1.分ける
情報のかたまりを何らかの基準で分けること
2.MECE
情報のかたまりを漏れなく重複なく分けること
3.ロジックツリー
MECEをもとに、複数の階層で情報を具現化していくこと
4.マトリックス
複数の情報の位置関係をわかりやすく整理すること
5.三角ロジック(演繹法と帰納法)
仮説を作り上げていく際の、論理的な道筋の形式のこと
6.ディベート
肯定と否定に分かれて議論し、その論理的優劣を競うゲームのこと
の6つが概ね代表的な論理的思考で、この6つの手法はそれぞれが独立したものではなく、相互に関連しあったものになっています。
ビジネスのシーンで状況を把握する際に、あいまいで複雑な状況をあれやこれやと自分の頭の中で「分かろう」とする段階(場面)があります。
現実には、無限に複雑多様でそのままではとても「分かりません」。
そこで「分かる」ために状況を構成している情報を「分ける」のです。
複雑であいまいな状況も部分部分に分け、要素別に分解すれば理解が深まります。
簡単な例でいうと、例えばボトルワインの「分け方」
種類(色)で分けると、赤・白・ロゼ
産地で分けると、フランス・イタリア・日本・・・
味覚で分けると、辛口・辛口、酸味・・・
価格で分けると、千円単位で区切るなど・・・
ブドウの品種で分けると、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ・・・
「分け方」はいくつもあります。
このように、ある状況を構成している情報を分ける基準や方法はいくつもあります。
どのような基準や方法で分ける「分け方」によって、当然「分かり方」も変わってきます。
つまり、「分け方」を間違えると「分かり方」が間違ってしまいます。
中小規模のフードビジネスや個人の飲食店経営においても、世の中の膨大な情報の中から、有用な情報の整理と読み込みのポイントは、まず整理する力です。
つまり整理するとは「分ける」ことです。
「分ける」と「分かる」を意識し、習得すれば、元データや意見などを分類するだけで非常に分かりやすくなります。
数多あるデータや情報を簡単に言えば、カテゴリーに分類したり、マトリックスに置き換える習慣が大切です。
さらに慣れてくると、「分け方」が工夫されて変わってきます。
「分け方」が違うと「分かり方」が必ず違ってきます。
したがって、「分ける」基準や方法について様々な手法を身に付け、目的や状況にあった使い方を習得することが重要になってきます。
※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。