福岡市でフードビジネスに参入する場合⑰-引き出し
開業前に、「WEBによる集客の仕組みづくり」が必要で、この仕組み部分に該当するツールが、「ソーシャルメディア」でした。
「SNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービス」と呼ばれるもので、利用していなくて知らない人は少ないのではないでしょうか。
飲食業の「商用」における「ソーシャルメディア」の活用の留意点は以下3つあります。
1.セールスにならないこと
2.「専門性」と「人間性」を明確に切り分けること
3.一定の時間投資が必要になること です。
一つ目の「セールスにならないこと」は簡単です。
「商用」SNSの目的は、その「飛び道具」という特性を活かし、最終的に自社(ここではパン屋さん)のホームページへの「導線」作りです。
その入り口は「専門性を中心とした情報提供」です。
その結果、「信頼」という関係性を構築することです。
裏を返せば、最初から「セールス」は避けたほうが良いということです。
飲食業の中には、ブログやSNSを始めてすぐに、商品(割引)サービスの告知、イベントの案内などウリウリ感満載のチラシのような投稿記事を見かけます。
ビジネス(商用)では、いきなりセールスが前面に出ていては、顧客は少し引いてしまいます。
人は本質的に、「セールスされることを嫌う」という性質を持っていますので、結果、その投稿記事は積極的に読もうとしなくなります。
SNSで関係性を築こうと思えば、逸る(はやる)セールス色をぐっと押さえ、有益な情報発信を続けることが大切になってきます。
飲食業においては、高単価(一人当たりの平均客単価や一品当たりの価格)になればなるほど、「信頼・信用」は欠かせません。
SNSで有益な情報発信をして、「信頼・信用」という関係性を構築し、その後、ホームページで商品サービス情報やイベントの案内などを提供することが、結果的には近道になります。
では、「見込み客」に向けた記事はどんなものを書けばよいのでしょうか。
やみくもに記事を書いても意味がありません。
それが、2つ目の「専門性と人間性を明確に切り分けること」になります。
第⑯回でお伝えしたように「どうでもよいこと」では、単なる自己満足です。
ではなく、見込み客に向けた記事として、「商用」にふさわしい記事とは、大きく次の2つです。
1.専門家(パン屋さんのオーナー店主)として「こだわり」や「知識」を情報として伝える記事
2.仕事(飲食業やパン屋さん)に対する自分の考え方を伝える記事
で、この2つが「専門性」に相当し、いよいよ「専門家」としての「引き出し」が重要になります。
※ここでこの先、この「パン屋さんの事例」のNPCコラムを読んで頂くために、誤解が生じてはいけないので、先に「専門性」と「人間性」の明確な切り分けに関して申し上げておきます。
「人間性」に相当する「個人的なこと」を記事として書いてはいけないという意味では全くありません。
SNSには、個人用と商用という風に、アカウントであったりページが2種類に切り分けられるという意味合いで、それを前提としています。
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※「共創戦略研究所」とは、NPCが福岡市で運営するプロジェクト支援事業で、NPCとはネクスト・プラクティス・コンサルティングの略です。